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今までに提供してきたサービスの一例をご紹介します。
輸送機器メーカーA社は、米国に進出して40年以上が経過し事業は安定していたが、その反面で組織は硬直化し、業務プロセスやシステムが古くなっていた。ベテラン社員が仕事のやり方を変えることを拒むため、組織の活力が低下していた。この状況を打開するために、現地法人社長は、各部門から選出した8名の中堅社員に自社のビジョンと今後10年間の事業目標を作成する作業を依頼した。USJPは、これらの社員と4ヶ月にわたりワークセッションを行い、市場トレンド、ライフスタイル、自社ポジション、商品価値などの分析を支援した。さらに、他社員に新しいビジョンを説明し、具体的なアクションに落とし込むためのスローガンや説明資料の作成を支援した。米国社長は、新ビジョンと実行プランを今後10年間の米国事業のロードマップとして全社員に説明した。結果として、多くの社員もビジョン実現に向けて努力するようになり、会社のモラルが改善し、失われていたチャレンジ精神が復活した。
エンターテインメント業界B社は、日本で展開している施設を米国に展開する計画を持っていた。米国市場では、多くの業者が様々なサービスを展開しており、自社の差別化が困難だった。USJPは、事業計画作成のために市場調査、規制調査、コンセプトデザイン、初期投資試算、収益分析などを支援した。実行にあたっては、関連業界への知見を持つマーケット調査専門家、建設費用試算専門家、弁護士、会計士、デザイナーなどからなるチームを編成し、クライアントおよび各専門家と定期的なテレビ会議を行いながら3フェーズに分けて事業計画を作成した。
IT機器メーカーC社は、「良いものを作れば売れる」という考えで成長してきた企業だが、近年はアジア系競合他社が価格競争力をつけ、シェアを失っていた。経営陣は強い危機感を持ち、ハードウエアの販売に加えて、自社製品をサブスクリプション型の課金体系で顧客に提供するビジネスを企画した。このサービスの提供を可能にするためには開発、製造、品質管理、営業、業務、物流、サービス、経理、法務など多くのプロセスを標準化し、データを一元化することが必要であり、これを実現すべく10以上のプロジェクトが組成された。USJPのコンサルタントは、アフターサービスプロジェクトチームを補足する形で、顧客および社内担当者が現行システムが管理している製品やオーダー情報を直接利用できる仕組みを構築した。仕組みの構築には、責任分担の変更、情報アクセスポリシーの修正、データ更新プロセスの変更、インターフェイスの設計、ユーザーの教育、KPIの設定などの作業が含まれた。
電子素材メーカーD社の米国法人は、米系半導体メーカーのアメリカやアジアの工場に電子素材を納入していた。数社が市場を寡占しており、ほぼすべての顧客が2社または3社より同じ素材を購買していた。また、製品の性能や価格で差別化を図ることは困難であり、シェアの拡大に苦労していた。USJPは、D社の大手顧客の購買担当者と面談し、顧客ごとのサプライヤー評価方法の変遷やD社への満足度を分析した。その結果をD社の営業、開発、サービスと共有し、サービス面での顧客満足を改善する方策をリストアップした。その後、各改善策実行に必要となる情報システムの改善や、社内での情報共有の改善に必要となる費用や時間を推定し、3年間のカスタマー・エクスペリエンス改善プロジェクトのマスタープランを作成した。
耐久財メーカーE社は、米国で約100名の社員を雇用し、マーケティング、製品販売、アフターサービス、新製品の開発支援などを行っていた。現地法人CEO、CFO、技術担当責任者が本社よりの駐在員、営業、物流、サービスなどの責任者が現地採用社員の典型的な日本企業販売子会社であった。USJPは、CEOとCFOの顧問という形で米国法人の戦略策定、組織強化、経理や業務の効率改善、人事、ITの管理などを支援した。CEO、CFOとは月に一度ずつ面談を持ち重要な経営事項に関してアドバイスを提供する傍ら、人事、ITなどの現地責任者とは毎週、会合を持ち業務改善や課題解決を支援した。CEOは事業の拡大に専念することが可能になり、CFOは比較的短期間で米国法人の経営に関する知識を得て、現地採用社員に具体的な指示を与えるようになった。