©2024 USJP Business Advisors LLC
今までに提供してきたサービスの一例をご紹介します。
薬品メーカーのA社は、得意分野で世界的に大きなシェアを持っているが、市場サイズが小さいために米国での新サービス事業への参入を検討していた。USJPは、当該市場の専門家数名を動員し、米国における当該領域の需要、サプライチェーン、競合、調達方法、イノベーション、規制、参入障壁を包括的に調査した。投資対象となり得る企業や事業部門をリストアップし、想定投資必要額や期待リターンを試算し、A社内における投資判断基準の定義を支援した。また、A社に当業界での経験が豊富な投資アドバイザーを紹介した。A社は、アドバイザーから具体的な買収候補の紹介を受けたが、投資基準を満たす案件ではなかったため、米国での当該サービス事業への投資は行わずに、想定ROIがより高い他国の別事業に投資した。
電子機器メーカーB社は、米国で半導体の先端技術を持つC社の買収を計画していた。C社は、投資家グループが大半を所有する約10名のスタートアップだった。提示された収益計画は非常に楽観的なものであったため、USJPは、B社の判断と客観的情報にもとづき、数種のプロフォーマを用意した。また、複数の価値算定モデルを用意し、外部弁護士とともに譲渡条件の交渉を支援した。結果としてB社は、C社の買収に成功し、研究チームと知的財産を入手することに成功した。
バイオ業界D社は、米国で先端技術を持つE社の買収を計画していた。E社は、研究者である創業者が一人で所有する個人企業であり、技術ライセンス料や研究サービスで収入を得ていた。同時にE社は、多くの専門家をサブコントラクターとして使用していた。D社が必要としていたものは、創業者の持つ知識とネットワークであったが、D社株主の理解を得るために、E社の収益性を理解することも重要であった。ところが、E社は個人企業であり、取引相手のほとんどが知人であったため、帳簿も契約も整備されておらず、通常の財務デューデリジェンスはができなかった。USJPは、税務申告書や残高明細書などを活用し、略式の財務資料を作成した。その結果、実際の売上や利益が、E社側の説明より少ないことが判明した。最終的にD社は、E社の買収を断念した。
建設資材メーカーF社は、米国事業の拡大に向けて大規模な生産設備の増強をしていた。ところが、市場環境が変わり、大型案件が急激に減少した。ほぼ同時に、主要取引先である米国の中堅銀行が吸収合併されることになり、融資条件の厳格な適用を要求され、E社がそれに応じなかったため、追加金利が課されるようになった。USJPは、F社のバランスシートと収益力を分析したうえで、複数の資金調達シナリオ方法を用意し、資金提供者向けのパッケージを作成した。中堅金融機関からの融資、投資家グループよりの融資、不動産のセールリースバックなどのオプションを検討した。結果としてF社は、一部の資産を売却し、中堅銀行よりの運転資金融資獲得に成功した。
建設機械メーカーのG社は、10年以上前に米国の中堅建機メーカーH社を買収していた。業界では、米国内のユーザー顧客やレンタル会社との人間関係が重要であり、G社幹部が外資参加によるH社のイメージダウンを心配したため、G社はH社の運営を元経営陣に任せていた。しかし、近年は規模の大きい競合他社がよりハイテクな新製品を投入し、H社のシェアは低下していた。USJPは、G社、H社の両経営陣と一緒に、1年近くかけて中期戦略を作成した。このプロセスを通じて、両者の経営陣はお互いの長所、短所、文化などに関する理解を深め、相互の信頼も強くなった。結果として、米国市場のニーズに合わせてH社の先進技術をG社製品に取り入れることが可能になった。